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前立腺がん治療 ― ホルモン療法
前立腺がんの特徴
男性に特有の臓器、前立腺にできる「前立腺がん」には、他のがんと違う特徴があります。
- PSA(前立腺特異抗原)の血液検査を定期的に受けていれば、早期に発見しやすいがんです。
- 比較的進行がゆるやかで、初期のがんが見つかっても経過観察となることもあります。
- 自覚症状は、主に排尿障害や血尿などがありますが、初期や中期の頃は症状がでにくいです。
- 骨に転移しやすく、おしっこの症状が全くなかったのに、腰痛で病院に行ったら、骨転移した進行がんが発見されるケースもあります。
- 男性ホルモン感受性のがんで、男性ホルモンの刺激を受けると増殖がうながされます。
前立腺がんの検査
前立腺がんの診断には、以下の検査を行います。
- PSA(前立腺特異抗原)の血液検査
初期診断に非常に有効で、患者様の負担も少ない検査です。→PSA検査とは? - 直腸診
- 前立腺エコーなど、画像診断
- がんが疑われる場合、前立腺生検により確定診断
…などの検査を行い、最終的に前立腺がんと診断された場合には、治療へと移行します。
前立腺がんの治療
前立腺がんが見つかった場合には、通院によるホルモン治療を開始いたします。
がんの悪性度(グリーソンスコア)や、おからだの状態によっては、手術や放射線療法をおすすめすることもございます。ホルモン治療とは
前立腺がんは、男性ホルモンの刺激を受けることにより、増殖のスイッチが入ります。
男性ホルモンが多いとがん細胞が増殖しやすく、少ないと増殖しにくくなります。
つまり、男性ホルモンと前立腺がん細胞との結びつかないようにすれば、前立腺がん細胞の増殖を抑えることができます。
ほとんどの前立腺がんで有効な治療法ですが、年月の経過とともに徐々にお薬が効きにくくなる傾向があります。(10年以上有効なケースもあります)
効果が見られない場合には、抗がん剤や手術による治療が必要となります。
前立腺がんのホルモン治療には、以下のお薬を用います。1) LH-RHアゴニスト(リュープリン、ゾラデックスなど、注射薬)
脳から精巣へ、「男性ホルモンを作れ」という命令を出すホルモンの働きを遮断することで、
精巣からの男性ホルモンの分泌を抑えるお薬です。
男性ホルモンは副腎からも分泌されるため、ホルモン分泌は完全にゼロにはなりません。2) 抗アンドロゲン剤(カソデックス、プロスタールなど、飲み薬)
細胞の表面の、男性ホルモンが結合する部分(レセプター)に結合しやすいお薬で、
前立腺がん細胞が男性ホルモンと結合し、刺激を受けることを阻害する働きがあります。3) MAB療法
上記の2種類のお薬を併用することにより、以下のような相乗的な治療効果が得られます。
- LH-RHアゴニストにより、男性ホルモンの分泌を減少させる
- 抗アンドロゲン剤により、副腎からも放出される男性ホルモンを阻害する
ホルモン治療の副作用
なお、男性ホルモンの分泌が減少することにより、以下の副作用が見られます。
- 性欲の減退、勃起障害(ED)
- 男性更年期症状(顔のほてり、冷えのぼせ、発汗、疲労感、不眠、うつ症状など)
- 女性化乳房
- 肝機能障害
前立腺がん治療の受けられる医療施設
神田医新クリニック 03-5833-3240 長瀞医新クリニック 0494-66-1000
- がん外来(前立腺がんホルモン療法)についてのお問い合わせ
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